暦の上では既に冬ですが、温かい日差しの日が続き、夏日の所もある陽気の日々。
令和2年11月の定例句会のご報告です。
◆互選高得点句
被災地につなぐ生命や返り花 淳
柿熟るる過疎を明るく照しおり 喜代江
足裏に地球の丸み冬銀河 桂樹
白菜や洗ひざらしの割烹着 淳
身を伝ふ湯呑みのぬくみ一葉忌 鈴子
◆一人一句
一葉忌すでに古典のたけくらべ 淳
ほろ酔いや頬で数える雪の精 桂樹
覚えたて父子で眺める冬銀河 喜代江
晩学の筆を休めて汁粉椀 悦子
冬初めふくみ笑いが聞きたくて 圭子
枯葉一枚舞つて青空ゆるぎけり 鈴子
郵便受け鳴れば直ぐ立つ小春かな 美子
鏡中の吾に笑って湯ざめせり 清子
きつとまだ恋人未満毛糸編む 寿郎
小六月土によごれし爪を切る 烈子
病床に差し来る冬陽柔かし 素秋
栗ごはん道祖神へもおすそ分け 二三子
芒原銀波となりて山動く 光子
桐一葉楽しき余生賜りぬ 好晴
秋晴やふわりと空を富士裾野 藤夫
雲の間に覗く微笑み眉の月 久雄
海鳴りが耳に残るよ秋の宿 勇
グーグルの名所めぐりや夜は長し 美枝子
（令和2年11月18日、於：草加市中央公民館）
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