草加市俳句連盟

草加市俳句連盟の活動報告です

令和5年11月定例句会

令和5年11月の定例句会は平成5年度上半期 札場河岸公園観光俳句の入選句の表彰に引き続き行われました。
(兼題:小春)

◆互選高得点句
封書解く小春日和を賜りて    悦子
鼈甲の櫛のおもたき一葉忌    烈子
妻といふ職業勤労感謝の日    琴吹
小春日の退院介護の米を研ぐ   素秋
葱焼けて山頭火てふ地酒酌む   淳
立冬や空へと松の男ぶり     鈴子
小春日や百寿の母に会いにゆく  藤夫
濯ぎ物三棹に溢れ小春中     光子
◆一人一句
月天心街の静謐極まりぬ     悦子
邪念など無き一枚の小春空    琴吹
ポプコーン弾けて街は冬に入る  淳
八十路超へ百低山の落葉踏む   烈子
帰り花米粒ほどの嘘重し     鈴子
介護食三百円の秋刀魚焼く    素秋
青空のもと一輪の帰り花     藤夫
透く骨に温み残して神の旅    光子
蘇州より帰らぬ伯父や霧襖    都未子
愛犬の癒しもさかな温め酒    久雄
小春日や馬のいななき風にのり  二三子
小春日に背筋伸ばして鉢の花   喜代江
小春日や空をとぶよなツーリング 嘉明
(令和5年11月21日 草加市中央公民館)
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会員募集中
見学大歓迎
入会ご希望の方は
草俳連事務局
090・6704・0302(井上)
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令和5年10月定例句会

令和5年10月定例句会のご報告です。
(兼題:秋の声)

◆互選高得点句
耳遠に何やら秋のものの音    悦子
一寸の草に名のあり野路の秋   悦子
秋の声足にすなおな靴を買ふ   烈子
夕暮れの浜の鳴砂秋の声     藤夫
秩父路や奥へ奥へと秋深む    二三子
十三夜煮干しの頭取つてをり   鈴子
◆一人一句
メロンパン割ればこぼるる秋の声 悦子
姉白寿超えて爽やかに所作動作  烈子
晩秋の牛舎にぬける風の音    藤夫
薄暗き曲り屋の隅秋の声     二三子
キーン碑へ適ふ和の風萩の風   鈴子
松籟の並木は秋の声立てり    素秋
冬どなり子に取り分くる温野菜  琴吹
庭掃けば日ごと肌身に秋の声   嘉明
ローカル線駅ごとに聞く秋の声  喜代江
とんがりの松葉に刺さる秋の風  久雄
大根撒くだけの水欲し拝みけり  光子
子規庵を訪ふ人頻り秋の声    淳
(令和5年10月23日 草加市中央公民館)
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令和5年9月定例句会

草加市俳句連盟、令和5年9月定例句会のご報告です。
(兼題:秋彼岸)

◆互選高得点句
透きとほる風ふき初めて秋彼岸  淳
葉月尽口淋しさにみすゞ飴    悦子
白桃のごと乳飲み子を抱きけりり 鈴子
秋夕焼波打際に忘れ貝      藤夫
錦秋の真ん中すすむ一両車    光子
◆一人一句
五百羅漢どれも父似の秋彼岸   淳
ちちははの戒名古りし秋彼岸   素秋   
夫の世へ続く蒼穹秋彼岸     悦子
香焚きぬ空あおあおと秋彼岸   藤夫
足音の重き子軽き子二学期や   鈴子
故郷は見ぬ人ばかり墓参り    光子
体の線母似となりし敬老日    喜代江
蜩や里山包む泣き声か      勇
秋彼岸「越の寒梅」夫へ供ふ   二三子
地平線目指す夕空渡り鳥     久雄
どんぐりを握りしめたる寝顔かな 琴吹
もの思う事のはじめや秋彼岸   烈子
アラート5いつまで続く残暑かな 嘉明
(令和5年9月19日、於:草加市中央公民館)

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令和5年8月句会

令和5年8月句会は、台風の接近が予想されたため、通信句会で行われました。
(兼題:盆、夏休)

◆互選高得点句
幸せに大小なくて盆用意     悦子 
敗戦忌あの世この世の声を聴く  淳
引く波の小石噛む音秋隣     悦子
二人には言葉はいらぬ星月夜   藤夫 
喧嘩して仲なほりしてソーダ水  烈子
黙の棋士崩す一手やさるすべり  喜代江
さらさらと鎖骨へ髪へ盆の風   鈴子
◆一人一句
音読も日課のひとつ夏休み    悦子
父母と子の吾が丹精の茄子の馬  淳
散水に虹立ち今朝の始まりぬ   烈子
灯り消しひとり満喫盆の月    藤夫
盆用意風習守る強き兄      喜代江
蝉穴のひとつひとつへ秋の風   鈴子
蝋石の絵の残る道夏休み     琴吹
盆棚に手造り野菜賑やかに    素秋
久々にはらから集い盆用意    二三子
夏休み野球少年夢はプロ     嘉明
肝試し塚の坂道夜半の夏     久雄
盆踊り袖に手を当て踊りけり   光子

(令和5年8月 通信句会)

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令和5年度上半期 札場河岸観光俳句募集中

草加市の文化と観光の発信を目的に草加市俳句連盟が行っている「札場河岸観光俳句」の令和5年度上半期の募集が9月末で締め切られます。
応募いただいた句の中から優秀な作品は、草加市観光協会草加市俳句連盟によって表彰いたします。

俳聖・松尾芭蕉にゆかりが深く、国の名勝『おくのほそ道の風景地』に指定されている草加松原。現在では、綾瀬川沿い一帯に634本の松が植樹され、約1.5キロメートルにも及ぶ、ゆったりとした石畳の遊歩道になっています。
日光街道有数の宿場町として栄えた草加宿の面影を今に残すこの地で散策を楽しみながら、草加で感じた一句をお気軽にご応募ください。

草加松原南端の札場河岸公園内にある観光案内所「草加宿芭蕉庵」前に設置されている投句箱に備え付けのはがきで投句箱へ直接投句いただくか、
作品2句以内と郵便番号・住所・氏名(俳号)・電話番号・年齢(小・中学生の場合は学年)をご記入の上、
〒340-0011 草加市栄町2の1の36 札場河岸観光俳句投句箱管理者 石原久雄 宛に
はがきでご応募してください。 

 

最近の入選句は以下の通りです。

■平令和三年度上半期
特選
松が枝に映えし聖火や梅雨の朝   草加市 青井 克夫
入選
カヌーこぐ少年一人若葉燃ゆ    足立区 荒井 一陽
疫病の闇を拡げて牛蛙       草加市 山田  淳
老松と花の競演綾瀬川       草加市 折原 烈子
コロナ禍で気遣ふ距離や鰯雲    草加市 萩原喜代江
雲掴む高さに梯子松手入れ     草加市 戸村トヨ子

■令和三年下半期
入選
松籟や川面彩る冬紅葉       草加市 村井 栄子
花筏割りて漕ぎ出す和舟かな    草加市 井上 寿郎
冬天を吸い込みゆるり綾瀬川    足立区 金指 孝造
菰巻や男結びの引き一瞬      草加市 浅古 美子
蕉翁の道の残り香風光る      草加市 佐藤 桂樹
ジュニア賞
青空にきれいなさくらまんかいだ  葛飾区 上杉 優征

■令和四年度上半期
特選
望楼や雲を乗り換え初つばめ    草加市 佐藤 桂樹
入選
噴水にひかり集めて虹の橋     草加市 白須 春江
松並木虫鳴き止みて闇深む        越谷市 岡田宇喜子
ハープ橋タクト振るかに秋あかね  草加市 井上 寿郎
秋髙し音読児童車座に             草加市 野口都未子  

■令和四年度下半期
特選
琴の音を乗せて綾瀬の花筏     草加市 酒井 利子
入選
満月を映す綾瀬の水鏡       草加市 萩原喜代江
よもぎ見て母のしわの手偲びけり  川口市 西村ふゆ子
百歳は遠くて近し兎跳ね      草加市 野口都未子
芭蕉像明日の春を疑はず      草加市 林  幸江

令和5年7月定例句会

令和5年7月の定例句会は猛暑の中の句会となりました。
(兼題:虹)

◆互選高得点句
崩落の橋に希望の虹かかる    藤夫
青空を画布とし大き虹の立つ   琴吹
梅雨明やてるてる坊主のぶうらぶら 琴吹
虹の空あれど市民は地下壕に   淳
かをり立つフレンチトースト巴里祭 鈴子
◆一人一句
一枚の青空残し虹消ゆる     琴吹
ビルの街ここが故郷虹立ちぬ   素秋
故郷の山並み恋し秋隣      藤夫
あの虹の先に賢治は生きてゐる  淳
天平の風くる花柄の寝茣蓙    鈴子
青梅雨や小鍋に紙の落とし蓋   悦子
ご先祖に告ぐる米寿や天の川   喜代江
散居村水面にうつし虹の中    光子
卯の花腐し末子のままで老いにけり 烈子
令和にも咲かす大輪古代蓮    久雄
雨止みて東の空虹立ちぬ     二三子
梅雨の雷四季の移ろい匂わせり  嘉明
歓声の上がるビル街二重虹    克夫
(令和5年7月25日 草加市中央公民館)

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令和5年6月定例句会

令和5年6月の定例句会は令和4年度の総会に先立っての句会となりました。
(兼題:当季雑詠)

◆互選高得点句
古里の景色ととのふ植田道    烈子
湧くように色置くように若葉山  淳
ひと声のやがて一斉雨蛙     琴吹
四次元をさ迷ふばかり恋蛍    琴吹
老僧の眉の歳月白団扇      悦子
満天の星降り注ぐ梅筵      藤夫
千枚田水なみなみと蛙なき    二三子
◆一人一句
宝石の輝き蜘蛛の囲の雨滴    琴吹
父の日や男体山を前に置き    烈子
夜濯ぎの手絞りに干す亡夫のもの 悦子
波音は浜昼顔の向うより     好晴
句力の湧けと励ます雲の峰    淳
黒南風や異国の文字の難破船   藤夫
戰なき列島稲田熟れ初めり    光子
水無月や青田の葉先揺らぎをり  二三子
声失ひし人のほほゑみ額の花   鈴子
ソーダ水栓抜きを待つ顔と顔   嘉明
紫陽花や雨の雫のはぜる蒼    喜代江
異国の娘浴衣映えして人力車   久雄
大雨の列島荒らし梅雨に入る   克夫
合羽着て歩行器押すや梅雨翁   素秋
梅雨空や雲間を照らす月灯り   勇

◆◆◆
さらに顧問特選として
古里の景色ととのふ植田道    烈子

会長特選として
音もなく崩るる牡丹太宰の忌   鈴子

副会長特選として
波音は浜昼顔の向うから     好晴

が選ばれ、粗品が進呈されました。

(令和5年6月20日 草加市中央公民館)

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