草加市俳句連盟

草加市俳句連盟の活動報告です

令和5年8月句会

令和5年8月句会は、台風の接近が予想されたため、通信句会で行われました。
(兼題:盆、夏休)

◆互選高得点句
幸せに大小なくて盆用意     悦子 
敗戦忌あの世この世の声を聴く  淳
引く波の小石噛む音秋隣     悦子
二人には言葉はいらぬ星月夜   藤夫 
喧嘩して仲なほりしてソーダ水  烈子
黙の棋士崩す一手やさるすべり  喜代江
さらさらと鎖骨へ髪へ盆の風   鈴子
◆一人一句
音読も日課のひとつ夏休み    悦子
父母と子の吾が丹精の茄子の馬  淳
散水に虹立ち今朝の始まりぬ   烈子
灯り消しひとり満喫盆の月    藤夫
盆用意風習守る強き兄      喜代江
蝉穴のひとつひとつへ秋の風   鈴子
蝋石の絵の残る道夏休み     琴吹
盆棚に手造り野菜賑やかに    素秋
久々にはらから集い盆用意    二三子
夏休み野球少年夢はプロ     嘉明
肝試し塚の坂道夜半の夏     久雄
盆踊り袖に手を当て踊りけり   光子

(令和5年8月 通信句会)

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見学大歓迎
入会ご希望の方は
草俳連事務局
090・6704・0302(井上)
へ、お気軽にご連絡ください。

令和5年度上半期 札場河岸観光俳句募集中

草加市の文化と観光の発信を目的に草加市俳句連盟が行っている「札場河岸観光俳句」の令和5年度上半期の募集が9月末で締め切られます。
応募いただいた句の中から優秀な作品は、草加市観光協会草加市俳句連盟によって表彰いたします。

俳聖・松尾芭蕉にゆかりが深く、国の名勝『おくのほそ道の風景地』に指定されている草加松原。現在では、綾瀬川沿い一帯に634本の松が植樹され、約1.5キロメートルにも及ぶ、ゆったりとした石畳の遊歩道になっています。
日光街道有数の宿場町として栄えた草加宿の面影を今に残すこの地で散策を楽しみながら、草加で感じた一句をお気軽にご応募ください。

草加松原南端の札場河岸公園内にある観光案内所「草加宿芭蕉庵」前に設置されている投句箱に備え付けのはがきで投句箱へ直接投句いただくか、
作品2句以内と郵便番号・住所・氏名(俳号)・電話番号・年齢(小・中学生の場合は学年)をご記入の上、
〒340-0011 草加市栄町2の1の36 札場河岸観光俳句投句箱管理者 石原久雄 宛に
はがきでご応募してください。 

 

最近の入選句は以下の通りです。

■平令和三年度上半期
特選
松が枝に映えし聖火や梅雨の朝   草加市 青井 克夫
入選
カヌーこぐ少年一人若葉燃ゆ    足立区 荒井 一陽
疫病の闇を拡げて牛蛙       草加市 山田  淳
老松と花の競演綾瀬川       草加市 折原 烈子
コロナ禍で気遣ふ距離や鰯雲    草加市 萩原喜代江
雲掴む高さに梯子松手入れ     草加市 戸村トヨ子

■令和三年下半期
入選
松籟や川面彩る冬紅葉       草加市 村井 栄子
花筏割りて漕ぎ出す和舟かな    草加市 井上 寿郎
冬天を吸い込みゆるり綾瀬川    足立区 金指 孝造
菰巻や男結びの引き一瞬      草加市 浅古 美子
蕉翁の道の残り香風光る      草加市 佐藤 桂樹
ジュニア賞
青空にきれいなさくらまんかいだ  葛飾区 上杉 優征

■令和四年度上半期
特選
望楼や雲を乗り換え初つばめ    草加市 佐藤 桂樹
入選
噴水にひかり集めて虹の橋     草加市 白須 春江
松並木虫鳴き止みて闇深む        越谷市 岡田宇喜子
ハープ橋タクト振るかに秋あかね  草加市 井上 寿郎
秋髙し音読児童車座に             草加市 野口都未子  

■令和四年度下半期
特選
琴の音を乗せて綾瀬の花筏     草加市 酒井 利子
入選
満月を映す綾瀬の水鏡       草加市 萩原喜代江
よもぎ見て母のしわの手偲びけり  川口市 西村ふゆ子
百歳は遠くて近し兎跳ね      草加市 野口都未子
芭蕉像明日の春を疑はず      草加市 林  幸江

令和5年7月定例句会

令和5年7月の定例句会は猛暑の中の句会となりました。
(兼題:虹)

◆互選高得点句
崩落の橋に希望の虹かかる    藤夫
青空を画布とし大き虹の立つ   琴吹
梅雨明やてるてる坊主のぶうらぶら 琴吹
虹の空あれど市民は地下壕に   淳
かをり立つフレンチトースト巴里祭 鈴子
◆一人一句
一枚の青空残し虹消ゆる     琴吹
ビルの街ここが故郷虹立ちぬ   素秋
故郷の山並み恋し秋隣      藤夫
あの虹の先に賢治は生きてゐる  淳
天平の風くる花柄の寝茣蓙    鈴子
青梅雨や小鍋に紙の落とし蓋   悦子
ご先祖に告ぐる米寿や天の川   喜代江
散居村水面にうつし虹の中    光子
卯の花腐し末子のままで老いにけり 烈子
令和にも咲かす大輪古代蓮    久雄
雨止みて東の空虹立ちぬ     二三子
梅雨の雷四季の移ろい匂わせり  嘉明
歓声の上がるビル街二重虹    克夫
(令和5年7月25日 草加市中央公民館)

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令和5年6月定例句会

令和5年6月の定例句会は令和4年度の総会に先立っての句会となりました。
(兼題:当季雑詠)

◆互選高得点句
古里の景色ととのふ植田道    烈子
湧くように色置くように若葉山  淳
ひと声のやがて一斉雨蛙     琴吹
四次元をさ迷ふばかり恋蛍    琴吹
老僧の眉の歳月白団扇      悦子
満天の星降り注ぐ梅筵      藤夫
千枚田水なみなみと蛙なき    二三子
◆一人一句
宝石の輝き蜘蛛の囲の雨滴    琴吹
父の日や男体山を前に置き    烈子
夜濯ぎの手絞りに干す亡夫のもの 悦子
波音は浜昼顔の向うより     好晴
句力の湧けと励ます雲の峰    淳
黒南風や異国の文字の難破船   藤夫
戰なき列島稲田熟れ初めり    光子
水無月や青田の葉先揺らぎをり  二三子
声失ひし人のほほゑみ額の花   鈴子
ソーダ水栓抜きを待つ顔と顔   嘉明
紫陽花や雨の雫のはぜる蒼    喜代江
異国の娘浴衣映えして人力車   久雄
大雨の列島荒らし梅雨に入る   克夫
合羽着て歩行器押すや梅雨翁   素秋
梅雨空や雲間を照らす月灯り   勇

◆◆◆
さらに顧問特選として
古里の景色ととのふ植田道    烈子

会長特選として
音もなく崩るる牡丹太宰の忌   鈴子

副会長特選として
波音は浜昼顔の向うから     好晴

が選ばれ、粗品が進呈されました。

(令和5年6月20日 草加市中央公民館)

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令和5年5月定例句会

令和5年5月の定例句会は、札場河岸観光俳句の令和4年度下期入選作の表彰に引き続いて行われ、表彰式に出席された3名の方も参加されての句会となりました。
(兼題:金魚玉)

◆互選高得点句
雨の日は雨の色して紫蘭咲く   悦子
金魚玉吊して昭和の匂う家    素秋
指先の踊る連弾聖五月      喜代江
三県を跨ぐ大河や麦の秋     淳
自由の身ありて無きもの金魚玉  好晴
一村の光を斬って夏燕      烈子
一番星吊して見たき金魚玉    都未子
◆一人一句
金魚玉人も昭和も遥かなり    悦子
金魚玉吊して子等の去りし家   素秋
診察は電子カルテよ風薫る    喜代江
いのちなき命の燃ゆる水中花   好晴
早朝の地震窓辺の金魚玉     烈子
金魚玉吊るし寅さん帰り待つ   淳
児が見上げ猫が凝視の金魚玉   鈴子
泥んこに慣れた児童の田植歌   都未子
しばらくはてんたう虫のための指 寿郎
金魚玉昼間の顔と夜の顔     幸江
車椅子地をかすめつゝ燕の来   光子
縁日の余韻沁み込む金魚玉    久雄
ランドセル投げ出し覗く金魚玉  藤夫
泡一つ次の泡待つ金魚玉     二三子
向日葵や背伸で競う峠道     勇
青空に尾びれの揺れし金魚玉   克夫
初夏の日差しじりじり背中へと  ふゆ子
変身を生み出す如き金魚玉    嘉明
(令和5年5月23日 草加市中央公民館)

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令和5年4月定例句会

令和5年4月定例句会のご報告です。
(兼題:春日傘)

◆互選高得点句
笑ひ声透けて明るき春日傘    好晴
百歳を生き抜く姉と春日傘    喜代江
春暁の雨は耳底だけに降る    好晴
籠り居の閂解けて花は葉に    淳
京の風くるりと回す春日傘    寿郎
桜蘂降るや銭湯閉店す      悦子
◆一人一句
夢が夢追ひ春眠の渦の中     好晴
女教師の赴任おしゃれの春日傘  淳
春日傘みくじを結ぶ細き指    寿郎
ひと日づつひと雨づつの木の芽かな 悦子
村総出波を避けつつ鹿尾菜刈る  喜代江
筍の湯気ほこほこと山の寺    光子
春かなし筑波を臨む廃校舎    久雄
雨ふくみ牡丹大きく傾ぎけり   烈子
世は混沌広き空へとしゃぼん玉  鈴子
春日傘帯の唐子の踊りたり    克夫
うららかな子等の声する野に憩う 嘉明
花衣乱れしまゝに一眠り     二三子
すれちがう京の舞子の春日傘   藤夫
持って出て差さぬ日もあり春日傘 素秋
春日傘影と寄り添え里の道    勇
(令和5年4月25日 草加市中央公民館)

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令和5年3月定例句会

令和5年3月句会のご報告です。

(兼題:桜全般)

◆互選高得点句
独りにはひとりの為の花衣    悦子
一山を膨らませたる山桜     寿郎
今生の桜を見むと車椅子     二三子
辛夷かくも細まる塩の道    鈴子
おめかしの母誇らしき花の門   久雄
花満ちて背伸びしている温度計  喜代江

◆一人一句
ぼんぼりの下の車座花吹雪    寿郎
ポケットの啄木詩集青き踏む   鈴子
明日のこと明日に恃みて鹿尾菜煮る 悦子
一〇〇〇年の想い枝垂れし滝桜  久雄
しみじみと亡き夫想ひ花の宿   二三子
復興村のすべてを見てる桜かな  藤夫
廃校の想い出咲かす桜かな    素秋
八重桜付けてファイトのチアガール 嘉明
母よりは少し幸わせ彼岸かな   喜代江
春望の胸のボタンの輝やけり   烈子
九段坂兄と眺むる初桜      好晴
たんぽぽや親子相撲の土俵際   克夫
一年生桜の門を元気よく     勇
全山に色湧くように桜満つ    淳
(令和5年3月21日 草加市中央公民館)

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