草加市俳句連盟

草加市俳句連盟の活動報告です

令和5年2月定例句会

令和5年の2月句会は三寒四温の穏やかな温の日でした。
(兼題:片栗の花/春疾風)

◆互選高得点句
春疾風転がって来る上州路    烈子
春燈やモデル歩きの猫の影    寿郎
山裾のドガの踊り子花かたくり  烈子
春疾風信長駈けし古戦場     悦子
母と子の会話もれをり春障子   鈴子
少年のシュート蹴り込む春疾風  藤夫
◆一人一句
元号生きて建国記念の日    烈子
かたかごの紫色のイナバウアー  寿郎
千両の実のひと粒や経机     悦子
黙考のやがてうたたね春の雨   鈴子
春疾風眠気も覚めし夜勤明け   藤夫
産土へ群れて競ふや片栗の花   喜代江
風邪ひくや下ろし林檎の妻の匙  好晴
片栗の花摘みし里恋果つる    素秋
ひらがなではゝ呼ぶ一才雛まつり 光子
老いし父豆撒く声のまだ若し   二三子
淡き陽にかたかご背筋上げにけり 淳
ものの芽の天頂衝きし気合いかな 克夫
友と見し片栗の花みかも山    久雄
春疾風招かざる客お断り     嘉明
(令和5年2月20日 草加市中央公民館)
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令和5年1月定例句会

令和5年最初の月定例句会のご報告です。
(兼題:雪蛍)

◆互選高得点句
妻の湯は初湯と云えど仕舞風呂  好晴
雪虫と生りしか知覧の兵の魂   淳
年迎ふ家事万端の米寿かな    喜代江
ふところへ母の影かな雪螢    二三子
語りつぐ民話の里の雪ばんば   烈子
ふるさとの匂いを持てり雪蛍   素秋
寒晴や東武電車の窓に富士    寿郎
◆一人一句
かず増へるほどに寂しき雪ばんば 淳
差し出せし我が掌に果てし雪蛍  素秋
去年の星今年の星と光り合ふ   好晴
寒紅をきりり火の国生まれとか  寿郎
あそぶ子へ目線くすぐる雪蛍   喜代江
犬吠の灯台染める初日の出    久雄
その中に子等の楽しき賀状あり  二三子
言の葉の力たのしみ去年今年   烈子
湯たんぽに頼る眠りや温き床   嘉明
喜怒薄くなりし齢や去年今年   悦子
綿虫浮く肩の辺りの温みかな   鈴子
初御空徹宵明けのおまわりさん  藤夫
常宿の野沢菜旨し初滑り     克夫
又あしたといつもの坂道雪ぼたる 圭子
衿立てて毛皮にヒール若きかな  光子
(令和5年1月24日 草加市中央公民館)

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令和4年12月定例句会

令和4年最後となる12月定例句会のご報告です。
(兼題:寒卵、餅搗き)

◆互選高得点句
健やかでゐての百歳寒卵     悦子
この余生たのしむゆとり冬北斗  好晴
日記買ふ全て白紙といふ船出   鈴子
寒卵割って卆寿の一人膳     好晴
餅搗きや母のリズムと父の声   烈子
今日の日を生きぬく力寒卵    喜代江
搗き上げし餅一升を背に六歩   寿郎
餅つきの手返し未だ母のもの   光子
◆一人一句
冬うらら母の声する益子壺    好晴
高階の戸にも和ごころ注連飾る  鈴子
数え日や第九喝采鳴りやまず   烈子
郵便の遅れや枇杷の花香る    悦子
病棟の窓より映える聖夜の灯   喜代江
一臼は弁天さまの鏡餅      淳
寒たまご丸く綴じ込む粘り腰   久雄
朝粥の真中に落とす寒卵     寿郎
餅搗きの音頭取ってるうさぎかな 嘉明
ラジオから焚火中継吉良忌日   圭子
自家用は天日干しと決む稲架日和 光子
懐かしき故郷が匂える寒卵    素秋
恙なく健康なれと寒卵      二三子
餅搗きの母に教わる秘訣かな   藤夫
寝不足の朝餉に落とす寒卵    克夫
(令和4年12月20日 草加市中央公民館)

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令和4年11月定例句会

令和4年の11月句会は札場河岸観光俳句の上期入選者を交えての句会となりました。
(兼題:神無月)

◆互選高得点句
来るという電話がうれし小六月  圭子
短日や繕う母の糸切歯      圭子
芭蕉忌や夕日の底のあすの雲   桂樹
原つぱの記憶連れ来る冬夕焼   寿郎
老医師のそのひと言や小鳥来る  烈子
◆一人一句
停戦を願い祈りて神無月     圭子
戦争のメビウスの輪よ神の留守  桂樹
幼子を膝に小春のすべり台    寿郎
仰ぎたる赤銅色の今日の月    烈子
寒き夜の妻のスープは北欧風   藤夫
夢一つまだ見つからず穴惑ひ   二三子
見習いの禰宜沓みがく神無月   悦子
神無月にぎりこぶしの島ひとつ  光子
鍵あける手許明るき十三夜    好晴
狛犬の睨みをきかす神無月    喜代江
「枯葉」聴く出雲の茶房神有月  淳
盛り塩の溶けぬ下街銀杏散る   都未子
山茶花豆腐屋の笛響く路地   克夫
神無月無神論者の宮参り     素秋
はつふゆの鉄の出来ゆく火花かな 鈴子
からっ風漬物仕込む母の背    久雄
縁起物とび交う手締め酉の市   嘉明
(令和4年11月22日 草加市中央公民館)

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令和4年10月定例句会

令和4年の10月句会は兼題の「そぞろ寒」以上に冷え込んだ一日となりました。。
(兼題:そぞろ寒)

◆互選高得点句
稲田風堂百畳を包み込む     光子
そぞろ寒一つ灯の付く過疎の村  淳
そぞろ寒寄り目離れ目羅漢の目  悦子
ピカソにもモネにもなれず紅葉山 悦子
朝刊へひろごる香り金木犀    鈴子
◆一人一句
金木犀マスクの中に入れてみる  悦子
そぞろ寒埃まみれの阿修羅像   淳
六百本松の静寂へ初時雨     光子
己が影重ね白菜真つ二つ     鈴子
匂ひ立つ菊人形の役者かな    嘉明
そぞろ寒北の弾道見えぬ空    久雄
古民家の土間の広さやそぞろ寒  藤夫
萩こぼる夜目にも白き風の道   好晴
漫ろ寒肩寄歩く里の道      勇
包丁の研ぐ手厨のそぞろ寒    烈子
AIの作る俳句やそぞろ     寿郎
頑張った今年が最後稲を刈る   喜代江
色隠す小菊の蕾ななつやつ    実
翔平の投打揃いし案山子かな   克夫
手入れ無きドナルドキーンの萩茂る 素秋
着そびれし服のあれこれそぞろ寒 圭子
魚沼の姪より届く今年米     二三子
(令和4年10月25日草加市中央公民館)

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令和4年9月定例句会

令和4年の9月句会は、11月3日に草加市文化会館で開催される「文化の広場2022」のテーマに沿った兼題のもとに、中央公民館で行われました。
(兼題:黎明、月、太陽)

◆互選高得点句
戦火見て来たかも知れず今日の月 圭子 
吾が寿命知らぬ幸せ今年米    鈴子
をりふしの母の笑顔や薄月夜   悦子
吉兆や黎明の空稲光       淳 
正夢の寿ぐ知らせ小鳥来る    烈子
軽トラに山と積み込む豊の秋   久雄
人生の荒波越えて月に酌む    好晴
逆光の夕日呑み込む芒原     藤夫
◆一人一句
諦観の中に詩心賢治の忌     圭子
秋高し岡本太郎の大日輪     悦子
名の松へ二百十日の朝日燦    鈴子
夜仕事の仕上げは近し明烏    久雄
月今宵むかしがたりを同い年   烈子
神々を統べて出雲の明けの月   淳
咲き誇り満身陽光白木蓮     好晴
名月や赤城一面芒原       嘉明
町なかの農家の闇や虫時雨    克夫
秋暁やうぶ声電信カナダより   喜代江
人類の闇照らす黎明の月     藤夫
黎明の大花野行く旅かばん    寿郎
松手入して黎明の道となる    素秋
紅葉狩りストップランプあかあかと 勇
新藁の香りほのかに牛舎かな   二三子
名月や人それぞれに物思ふ    実

(令和4年9月20日草加市中央公民館)

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令和4年8月定例句会

8月の定例句会のご報告です。
(兼題:旱)

◆互選高得点句
流木のかかりしままの旱川    好晴
源流の渇ききったる大旱     喜代江
山襞の旱続きや賢治の忌     悦子
玄関に売家の二文字鉦叩     寿郎
原爆館囲みて幽し夾竹桃     淳
稜線を雲走りぬく夏野かな    烈子
◆一人一句
しがらみを片時忘れ蝉時雨    好晴
未草雨呼ぶ雲の流れをり     悦子
鈴虫やからんとオンザロック鳴る 寿郎
サイレンがサイレンを追ふ猛暑かな 喜代江
大旱見送るバスの土ぼこり    藤夫
ヒロシマのあの日の空の旱雲   淳
大旱靴のはりつくアスファルト  烈子
旱草兼業農家の父の鎌      久雄
語らへど語りつくせぬ盆の月   実
その人の原爆手帳萩こぼる    鈴子
蝉時雨鎮守の森の鎮魂碑     克夫
土用干し手の華やぎの夕厨    光子
山道や色香失した旱草      二三子
夏太り食の細さを嘆きつつ    圭子
大旱生り物みんな干涸びて    素秋
蓮池や今か今かとカメラマン   嘉明
(令和4年8月23日/草加市中央公民館)

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