今月は句会に先立ち、令和3年度下半期札場河岸観光俳句の表彰式が行われ、観光俳句の入賞者も参加しての句会となりました。
（兼題：卯の花、空木）
◆互選高得点句
薫風や卒寿の杖のよく動く 烈子
浅草や神輿待つ間の路地歩き 克夫
母の日へ一筆箋に五文字の謝 喜代江
友垣のつかず離れず花卯木 烈子
向日葵の咲けどキーウの闇深し 淳
麦の秋戦火終結祈る日々 久雄
瓦斯の火の蒼く卯の花腐しかな 鈴子
◆一人一句
葦切や過疎の天空一番機 烈子
谷懸けて卯の花咲けり只見線 淳
卯の花や園児に優しマリア像 克夫
卯の花の咲いて農耕始めけり 喜代江
五月来る血族揃ふこともなく 悦子
花卯木一息つきし野良仕事 久雄
ほろほろと卯の花こぼる過疎の村 素秋
水底のその影大き目高かな 鈴子
車椅子へ緩きスロープ花卯木 光子
饒舌な葉桜たちよ無言館 桂樹
大いなる青野へ五体解き放つ 寿郎
空豆や昭和の匂ひそのままに 実
父祖の地や土地のぬくもり花卯木 好晴
湿原の木道軋む初夏の尾瀬 藤夫
通り雨棚田に映ゆる花卯木 二三子
垣根越え色が奏でる花空木 勇
目印は卯の花垣や新下宿 圭子
卯の花や葦毛出番の競馬場 嘉明
卯の花の垣根越しなる御裾分け 栄子
（令和4年5月25日／草加市中央公民館）
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